婚活がうまくいかない人を見るたびに、思うことがあります。
その人に魅力がないわけではありません。
やる気がないわけでもありません。
結婚したい気持ちだって、ちゃんとある。
それなのに、なぜか前に進まない。
出会いはあるのに、止まってしまう。
いい人がいても、関係が深まらない。
結婚相談所で実際に多くの方を見ていると、
そういう方にはある共通点があります。
それは、婚活を頑張っていないのではなく、
傷つかないように婚活してしまっていることです。
もちろん、本人はそんなつもりではありません。
でも無意識のうちに、自分を守ることが優先になると、婚活は少しずつ止まりやすくなります。
今回は、結婚相談所で見えている
“止まる人の正体”についてお話しします。
目次
①自信がなくなるのは、傷つく前に自分を下げているから
婚活が続くほど、少しずつ自信をなくしてしまう方がいます。
最初は前向きに頑張れていたのに、
お見合い後に断られたり、仮交際が続かなかったりすると、
「やっぱり自分には魅力がないのかもしれない」
そんなふうに思ってしまうことがあります。
でも実際には、魅力がないというより、
傷つく前に、自分で自分を下げてしまっていることがあります。
どうせまたうまくいかないかもしれない。
期待するとつらくなる。
最初からあまり期待しないでおこう。
そう思っておくと、いざ何かあったときに、少しだけ傷が浅く済む気がするからです。
でも、その気持ちは知らないうちに婚活の空気にも出てしまいます。
どうせ無理かもしれないと思いながら会うと、
本来のやわらかさや前向きさが出にくくなります。
相手の言葉をまっすぐ受け取れなくなったり、
少しの反応で「やっぱりダメかもしれない」と感じやすくなったりすることもあります。
そしてまたうまくいかず、
さらに自信がなくなる。
そんな流れに入ってしまう方も少なくありません。
自信がなくなるのは、弱いからではありません。
それだけ、もう傷つきたくなかったのだと思います。
②判断できないのは、失敗したくない気持ちが強いから
婚活では、
「いい人だとは思うけど決めきれない」
「嫌ではないけれど、この人で本当にいいのか分からない」
という悩みもよくあります。
こういう方は、優柔不断というより、
失敗したくない気持ちがとても強いことが多いです。
間違えたくない。
後悔したくない。
結婚してから「違った」と思いたくない。
その気持ちは、とても自然なものです。
結婚は大きな決断ですし、簡単に考えられないのは当然です。
ただ、その思いが強くなりすぎると、
相手と向き合う前に、正解か不正解かを出そうとしてしまいます。
もう少し会ってみたら見えてくることがあるかもしれない。
少しずつ安心できる関係になっていくかもしれない。
本当はそういう余白があるのに、
早い段階で答えを出そうとして、自分で止まってしまうのです。
結婚は、最初から100点の確信を持てるものばかりではありません。
少しずつ知って、少しずつ安心して、
その中で気持ちが育っていくこともあります。
それなのに、最初から間違えない判断をしようとすると、
どの相手にも決めきれなくなってしまいます。
判断できないのは、見る目がないからではありません。
慎重さの奥に、失敗への怖さが強くあるからかもしれません。
③距離が縮まらないのは、近づいた先が怖いから
仮交際までは進むのに、そこからなかなか深まらない。
何度会っても、相手との距離が縮まらない。
そんな方もいます。
一見すると、会話の問題や相性の問題に見えるかもしれません。
でも実際には、
相手と近づくことそのものに、心が少しブレーキをかけていることがあります。
距離が縮まるということは、
本音を見せることでもあります。
素の自分を出すことでもあります。
少し期待することでもあります。
それは同時に、傷つく可能性も高くなるということです。
だからこそ、近づきたい気持ちはあるのに、
近づくほど怖くなってしまう方がいます。
当たり障りのない会話ばかりになる。
相手に合わせるけれど、自分の気持ちは見せない。
嫌ではないのに、どこか一歩引いたままでいる。
本人は慎重にしているつもりでも、
相手からすると、
「気持ちが見えない」
「壁を感じる」
「自分に興味がないのかな」
と受け取られてしまうことがあります。
距離が縮まらないのは、関心がないからではありません。
その先で傷つくことを、心が先に怖がっているからかもしれません。
④婚活が止まる人は、相手を見ているようで“自分を守ること”に必死になっている
婚活がうまくいかない人は、怠けているわけではありません。
真剣ではないわけでもありません。
むしろ真剣だからこそ、怖くなってしまうことがあります。
嫌われたくない。
失敗したくない。
傷つきたくない。
期待して落ち込みたくない。
そういう気持ちが強いと、婚活はどうしても守りの姿勢になります。
相手を知る前に警戒してしまう。
関係を育てる前に判断してしまう。
本音を出す前に、自分を引っ込めてしまう。
その結果、出会いがあっても、関係が深まりにくくなります。
婚活が止まる人は、前に進む気がないのではありません。
進みたい気持ちはある。
でもそれと同じくらい、傷つきたくない気持ちも強い。
そのせいで、相手を見ているようで、
実はずっと自分を守ることにエネルギーを使ってしまっていることがあります。
うまくいかないのではなく、
止まらざるを得ない心の状態になっている。
そう見えることも少なくありません。
⑤大事なのは、自分を責めることではなく、自分の守り方に気づくこと
こういう話をすると、
「じゃあもっと頑張らないといけないんですね」
と思ってしまう方もいます。
でも、そういうことではありません。
無理に強くならなくてもいいのです。
無理に前向きになろうとしなくてもいいと思います。
大事なのは、
自分がどんなときに守りに入りやすいのかを知ることです。
断られそうになると急に冷めたようになる。
少しでも違和感があるとすぐ切りたくなる。
好意を向けられると、逆に気持ちが引いてしまう。
いい人ほど決められなくなる。
そういう反応には、ちゃんと理由があります。
性格が悪いからでも、
結婚に向いていないからでもありません。
それまでの経験や、不安や、傷つきたくない気持ちが、
自分を守ろうとしているだけのこともあります。
婚活がうまくいく人は、最初から不安がない人ではありません。
怖さがあっても、その気持ちに全部引っ張られすぎず、
少しずつ相手と向き合える人です。
だからこそ必要なのは、
もっと頑張ることより先に、
自分がどんなふうに心を守っているのかに気づくことなのだと思います。
まとめ
婚活がうまくいかないとき、
人はつい「自分に魅力がないのかもしれない」と思ってしまいます。
でも実際には、魅力の問題ではなく、
傷つかないように婚活していることで、前に進めなくなっていることがあります。
自信がなくなるのも、
判断できないのも、
距離が縮まらないのも、
全部バラバラの悩みに見えて、根っこではつながっていることがあります。
それは、弱いからではありません。
それだけ本気で結婚したくて、失敗したくなくて、傷つきたくなかったということです。
でも、守ることばかりが優先になると、
誰かと深くつながることは難しくなります。
婚活を前に進めるために必要なのは、
もっと頑張ることでも、自分を責めることでもありません。
まずは、
自分がどんなふうに傷つかないようにしているのかを知ること。
そこに気づけたとき、婚活の見え方は少し変わってきます。
婚活が止まっている人は、前に進めないのではなく、傷つかないように自分で止まってしまっているのかもしれません。